ドコモの投資戦略転換
ドコモの投資戦略は、国内の顧客基盤を生かしてサービス基盤を拡充することでした。ドコモの加藤社長は、海外買収計画を示唆しており、ソフトバンクのスプリント買収を意識しているようです。ドコモの海外買収計画でポイントは買収資金をどうするのかですが、ドコモは社債の発行を発表しています。ソフトバンク社債発行が最大規模の理由を見ると、ドコモが海外企業買収の投資戦略を決定すれば、大型の社債発行を行うのか気になりますね。
ドコモが個人向け社債を4年ぶりに発行
ドコモ社債発行の理由について、2013年2月28日の日経新聞がNTTドコモ、個人向け社債600億円発行 4年ぶりと報じているので見てみましょう。NTTドコモは3月28日に個人投資家向け社債600億円を発行する。個人向け社債を発行するのは、2009年3月以来4年ぶり。ドコモが社債発行を、4年ぶりに行うようですね。ドコモの社債発行の条件と、その理由について見てみましょう。
ドコモの社債発行条件
期間は約5年で、表面利率は年0.1~0.3%の見通し。調達した資金は4年前に発行した個人向け社債(600億円)の償還に充てる。主幹事はSMBC日興証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の2社の見通し。ドコモの社債発行条件について見ると、高い格付けを生かして、国債に対する上乗せ金利はかなり限定的に抑えられていることが分かります。
- 社債の期間 約5年
- 社債の表面利率 年0.1~0.3%
- 社債の資金使途 個人向け社債(600億円)の償還
- 社債の主幹事 SMBC日興証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券
社債の表面利率は低いが、ドコモの割引券配布
営業開始20年を記念し、社債を購入した個人投資家には、スマートフォンなど携帯端末を販売店で購入する際に利用できる割引券を配布する予定だ。割引の規模や金額は今後詰める。ドコモは、個人向け社債の利率が低いかわりに、販売促進用の割引券の配布を行う予定ですね。ドコモの顧客数は、日本の携帯電話市場の過半数と言われていますので、一定の需要が見込めそうですね。
ドコモ個人向け社債発行の特徴
- 社債の主幹事にみずほ証券がいない
- 社債の表面利回りが低い
- 社債購入で、端末購入時の割引券配布
NTTドコモ社債の比較をすると、金利は低いにも関わらず、個人投資家の人気があるため、個人投資家に社債の需要があることが分かりますね。 スポンサードリンク