(1)ドコモのビジネスモデルと買収計画
ドコモのビジネスモデルを見ると、通信事業の顧客基盤を生かして、サービスで収入を増加させるために投資戦略を実行していることが分かります。ドコモはソフトバンク スプリント買収を意識しており、海外企業の買収の可能性を示唆しています。ドコモはマガシーク買収を発表しましたが、企業買収を積極的に行う方針のようですね。
(2)NTTドコモ、MAGASEEKを株式公開買い付け
ドコモ、マガシーク買収の理由について、2013年3月15日のCNET Japanが、ドコモ、3月21日にマガシークを子会社化へ--ファッションEC事業を強化と報じているので見てみましょう。
NTTドコモは3月15日、ファッションサイト「MAGASEEK」などを運営するマガシークに対して、子会社化を目的とした株式公開買い付け(TOB)の結果を発表した。ドコモは、マガシークの株式公開買い付けを行うようですね。株式公開買い付けは、購入する目的により株数が異なりますが、ドコモは子会社化が目的のようですね。
(3)ドコモ子会社化の概要
今回のTOBは、NTTドコモのコマース事業でファッション分野への事業拡大を目的としている。マガシークの普通株式など1万5105株(発行済み株式数に対する割合71.28%)を約20億4000万円で取得するという。ドコモの株式公開買い付けの内容を見ると、子会社化を行うものの、株式を100%購入する完全子会社化ではないことが分かります。
(4)ドコモと伊藤忠商事がマガシーク株を保有
NTTドコモは今後、マガシークの親会社である伊藤忠商事の保有する保有する5298株(同約25%)を除く、マガシークの発行済み株式をすべて取得する予定。決済を行う3月21日にマガシークはドコモの子会社になる。ドコモは、マガシークの株式購入を発表しましたが、伊藤忠商事もマガシークの株式保有を継続するようですね。
- ドコモ 株式の最大75%を保有する筆頭株主
- 伊藤忠商事 株式の25%を保有する第二位大株主
(5)ドコモとソフトバンクの社債による資金調達の違い
ドコモとソフトバンクが社債を発行していますが、その目的が違うことが分かります。ドコモとソフトバンクは、手元資金がどちらも豊富ですが、財務体質はドコモのほうがかなり優れています。ドコモとソフトバンク、他社と社債の利回りを比較すると、ドコモの財務体質は強固であり、マガシーク買収と社債の発行は無関係であることが分かります。
(6)ドコモの投資戦略
ドコモ、マガシーク買収の理由を見ると、ドコモ ビジネスモデルと投資戦略でまとめましたが、本業の通信分野以外で収益を伸ばす戦略を継続していることが分かります。ドコモGengo出資企業がすごい理由でまとめましたが、出資先の投資家を見ると将来性のある企業に投資を行っていますね。 スポンサードリンク